会社概要

私たちキノシタ林業は、
「使われていない土地に経済的な付加価値を与え、地域に仕事と成長を生み出す」
ことを使命として事業を行っています。

日本各地には、林業としても農業としても採算が取れず、
雑木や竹、篠が繁茂したまま放置されている土地が数多く存在します。
こうした土地は、雇用も収益も生まず、管理されないことで国土保全や災害リスクの観点からも課題となる“止まった資産”になっています。

林業は本来、木を植え、育て、切り、使い、戻す仕事です。
しかし現実には、切る担い手や資金が不足し、
多くの土地が「切りたくても切れない」状態に置かれています。
私たちはこの現実から目を背けず、
放置よりも管理、無為よりも活用という選択を取ります。

キノシタ林業は、法務・測量・許認可・整備・運営までを一貫して行い、
遊休地を再び人の管理下に戻します。
地権者にとっては、長年動かなかった土地が、
責任ある管理と収益を伴う資産へと変わります。

地域経済を成長させたいからこそ、私たちは各営業所で地域人材を採用し、
地域への定着を図っています。
仕事だけを地域に持ち込むのではなく、人と雇用を地域に残すことが、
持続的な経済成長につながると考えています。
地域にとっては、雇用・取引・税収が生まれ、土地管理と防災の両面で価値が残ります。

そのうえで、経済性と公共性を両立させた土地活用の手段として、太陽光発電や蓄電池などのエネルギー事業を組み合わせ、継続的に管理できる仕組みを構築しています。
企業や需要家にとっては、補助金に依存せず、
エネルギーコストの安定と事業継続性を高める選択肢となります。

火力発電を中心とした電力供給は、燃料価格や為替の影響を直接受け、
電気代が不安定になりがちです。
一方、太陽光発電は燃料を必要としないため、運転段階では燃料費に依存しません。
その結果、長期的には電力コストの変動を抑え、
経済的に有利な電源となる場合があります。

太陽光発電には影を避けるための伐採が必要です。
この事実から逃げることはありません。
ただし、私たちが整備するのは、すでに荒廃し機能を失った土地であり、
伐採範囲は必要最小限に限定します。
現実として、日本には自然を破壊し尽くすほどの切り手は存在せず、
むしろ放置された雑木林や竹林が拡大し続けているのが実情です。
結果として、放置によるリスクを低減し、環境負荷の抑制につなげていきます。

私たちは、再生可能エネルギーを補助金や国民負担に依存して
推進する立場ではありません。
需要家や市場に選ばれる形で成立する事業のみを手がけ、投資においても短期的な収益ではなく、長期にわたり価値が持続する健全なリターンを重視しています。

土地に役割を与え、資金と人の流れを生み、地域経済を前に進める。
キノシタ林業は、「環境」「地域」「企業」「投資」
この四つの軸が同時に成立する形で、事業を設計し、実行する会社です。

使われていない土地を、再び社会に必要とされる資産へ。
私たちはこれからも、地域とともに歩みながら、
日本の土地と経済の循環をつくり続けてまいります。

代表取締役　木下友宏